国力を支える技術者として

「国力を支える技術者として」藤原秀志

仕事のやりがいと苦労

 土木施設という大規模なものづくりに携わる者として、やりがいはやはり完成後に成果を目で見て、使って実感できるということです。また、その成果が社会や多くの人々の生活に有意義に利用されるのは誇らしい反面、重大な責任を感じます。 発注者からの要求事項や現場や周辺地域の特性等に課題や問題点が隠れており、それを整理しながら解決策を立案する一連のストーリーを作り上げなければなりません。 たとえば代表される例として、災害復旧の業務があります。災害復旧の調査・計画・設計、そして災害査定に至る工程は業務着手時点でほぼ決まっているため、短期間で工法の案出・決定及び図面・数量計算までを一気に仕上げる必要があります。したがって、手戻りが許されず敏速で正確な判断力が要求され、精神的にも肉体的にもタフな業務となります。 土木関連施設の設計では自然を対象とするため、設計を進めていくなかで予期せぬ問題に出くわすことが多くあります。これらの問題をひとつひとつ解決して設計を完了させ、自分が設計に携わった施設が完成し無事に供用を開始したとき一番やりがいを感じる筈です。

仕事の学び方

 仕事の学び方は、最初は先輩・上司の物まねから始まります。以下のような事を参考にすると良いでしょう。

(1)業務遂行にあたっては、まず、何のために発注された業務であるかを熟慮する。

(2)自分で分からないところは「よく分かりませんので教えてください」と常に謙虚な態度で行動する。

(3)マニュアルはマスターするが、マニュアル人間には決してならないよう自ら考える習慣をつける。

(4)最新技術の収集のための努力を欠かさない。

(5)「仕事」は「仕事のできる人」のところに集まるということを意識しておく。

(6)他人が嫌がる仕事ほど自分を成長させることを意識しておく。

 土木関連施設の設計は土木工学に基づいていますが、土木工学は経験工学であると言われます。建設コンサルタントにおける設計業務は、自分の技術力や経験だけでは課題解決に至らないことが多く、社内外の技術者の協力のもと業務を遂行していきますが、このプロセスのなかで経験値を上げながら仕事をおぼえていきます。また、設計に必要な技術は時代に応じて変化しているので、講習会の受講や資格取得のための勉強を行ないます。

 計画系の業務は、とにかくアイデアを出していく必要があります。そのためには、頭の中で考えるだけではなく、手を動かし、落書きをし、スケッチをするなど、あらゆることを実行するようにします。また、同僚等と話しあいながら進めていくと、頭の中が整理でき、次々と新たなアイデアが出てくる場合がありますので、悩んだ時は、人と話す事も大切です。

 

応募者の皆様へ

公共事業が年々縮小されていく今日、特に新卒者においては将来に対する不安が大きいものと思われます。 しかし、社会資本整備はすべての産業が発展するためのベースであり国力であることから、建設産業は決してなくなることのない産業であります。国力を支える技術者としての自負を持ってがんばっていただきたいと思います。

保有資格

その他
資格 人数 資格 人数
技術士 10 RCCM 10
農業土木技術管理士 5 測量士 21
一級土木施工管理技士 18 一級造園施工管理技士 3
1級建築士 1 下水道技術検定1種 1
下水道技術検定2種 4 地質調査技士 2
保証業務管理士 4 土地改良保証士 1
土地改良保証業務管理者 8 畑地かんがい技士 3
JR工事管理者 6 コンクリート診断士 2
このページの先頭へ戻る